心遣いな言葉使い

沖縄では
行く。の意味で
来る。と表現する。

「今から来るねー!」

未来という言葉の中に
来るがある。
過去という言葉の中に
去るがある。

昔の日本人は、
未来は来るもの。
過去は去るもの。
という認識で時間軸と向き合ってきた。

去るが先なのか
来るが先なのか

去って来るのか
来て去るのか

去って来るは
それぞれが別々で今を通過するような表現。
過去と今と未来が別々のもののように感じる。

来て去るは、
未来が今を通過して過去になるような表現。
未来と今と過去が統合されたもののように感じる。

和時計は、
未来が来るような進み方をする。
数字盤が動いて止まってる針の所を進んでいく動き。
未来が来て今になって去っていく。
来て去る。
未来→現在→過去

現代の時計は、
過去が来るかのような進み方。
針(過去)が動いて止まってる数字盤(未来)を進んでく動き。
過去が来て今になって未来に進む。
去って来る。
過去→現在→未来


沖縄の言葉使いに、
今から行くことを、
今から来ると表現する感覚は、
昔の日本人の
時間の感覚の名残りかな。
そこにプラス、
主観を超えて他を想う心からの表現も含まれる。
私はあなたのとこへ行く、が、
あなたのとこへ私は行く、に。

〜しましょうねも誤解されやすい。
沖縄では相手に寄り添うような言葉回しで使う。主観的感覚の表現に慣れてる現代人には誘われてるように捉えられてしまう。
沖縄の言葉使いは相手を想う言葉遣い。
客観的表現でのコミュニケーション。
自分の前に相手。
自分よりも相手。

いまに来る未来を
どう受けとめるか。

いまに来た未来に
感謝し、思いやる気持ちを持って
過ぎ去るのを見送る。

この感覚で相手と接してきた沖縄の先人達。
過去を悔やむことなく
来る未来に感謝し
今の目の前のことに想いを込める。

時間軸の柱を
意識捉え方次第で
こうも変えられる。
先人達の教えから学ぶ事は沢山ある。
言葉に残して今も受け継がれる風習として。

心遣いな言葉使い


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