田んぼエピソード その2

その年の稲は強くて逞しかった。

最善の道をすすむのみ。
全ては命を全うするために。

命は進化して紡がれる。
約50年継承されている種。

田植え前に、伸びた葉先を刈り取られたり
除草のたびに、根は痛めつけられたり。
近年稀にみない超速な梅雨明けと、
連日の猛暑も重なり

コンディションは例年と比べて良くはない。

それでも生きるその力は
こうべが垂れるまでに成長した。

「実るほどこうべを垂れる稲穂かな」

どんなに過酷と思える人生でも
生ききれたら感謝以外残らない。
寿命の最後はそうありたい。


「天に伸びる葉
大地に刺す根
腰をかがめ
真っ直ぐに

受信される手先
全身に巡る
届く言霊
空間に吐く」


愛燦燦

その年は愛燦燦。
その前は大地讃頌。

どこからか
わからないところから
受信された選曲を
涙を流しながら歌う田植え

「愛 燦々と この身に降って」

それ以降の歌詞はよくわからない
その言葉が湧いてきた
田んぼで作業していると
浮かんでくる歌たち

稲からの粋なギフトだと思ってる。
歌いながらの作業は
田んぼとトーラスを描く。

先代のご先祖様たちも
みんなで歌いながら作業してたかな。

1人で地道に細々とするのも悪くない。
自然と身体が一体となる感覚。

泥の足裏
手先に宿す命
天と地の狭間に立つ


田んぼエピソード その2



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